1. 技能別学習法
①Listening ②Reading ③Writing ④Speaking/英検2次について
英検準1級・1級を受ける皆様へ
2. 級別学習法
英検5級 英検4級 英検3級 英検準2級 英検2級
英検結果の正しい活用法 (前のページ)
英検の問題点やTOEFL/TOEICとの違い (前のページ)
日本英語検定協会・公式サイト
英検公式サイト・受験に備えたい (2021年4月現在)
「試験内容・過去問」から、各級の過去問がチェックできます。
英検のテスト形式が変わった!合否を分ける得点配分に注意!
↑学研の「英検勉強法&お役立ち情報紹介サイト」より
以前の英検との変更点がよくわかります。
1. 技能別学習法
①Listening(聞く力)…とても重要
英検は、高校受験や大学受験のようなテストと比べ、かなりリスニング問題の割合が高いです。つまり、どの級も、リスニングが得意になれば、合格率が上がってきます。
リスニングがとても苦手という人は、自分の英語の発音にも自信がないかもしれません。そんな人は、日本人が苦手な発音・F, V, L, N, thの発音の仕方をご覧ください。英語の発音のコツがわかってくると思います。
リスニングの力を付けるには、やはり生きた英語を聞くことが大切です。今は、昔と違い、ラジオやテレビだけでなく、インターネットなどでも、簡単に英語を聞くことができます。安価で、レベルに合ったCDも購入できます。「少しだけむずかしいかな?」くらいのレベルの音源を見つけると良いと思います。また、リーディングのところでも紹介しているスラッシュリーディングができるようになると、リスニング力向上にも役立ちます。
英検3級程度の実力がついたら、是非やって欲しいのはシャドーイングです。シャドーイングとは、聞こえてくる英語を、影のように後について、同じよう自分で声に出していく学習方法です。(詳しくは…シャドーイングとは?) リスニングの練習で、意味が理解できた文をシャドーイングをすることで、英語の発音をする口の動きと、英語特有のイントネーション(抑揚)がつかめてきます。スピーキングの練習にもなりますし、英検の2次試験対策としても有効です。
なお、テストで緊張してしまう人は、まず、問題用紙を、あらかじめしっかり見てみてください。選択肢などから、どのような問題が出るか、想像してみましょう。例えば、選択肢に、「学校」とか「図書館」などあったら、「質問文の出だしは、where(
どこ)とかかな?」などです。質問の出だしに集中することで、実際に問題文が読み上げられた時、聞き取りやすくなるはずです。必ず、読み上げらる問題文の「出だしの言葉」と「主語」に注意しましょう。
今は、スマホやPCの無料アプリを使って、ネイティブの英語の発音を簡単に聞くことができます。無料音声読み上げアプリや翻訳アプリなどの使い方など、以下のページにまとめていますので、是非ご利用ください。
当サイトの英語を音声で聞く方法
また、私がリスニングを含めて、英語の勉強に役立ちそうであると思った外部サイトやYouTubeへのリンクを、以下のページにまとめていますので、是非ご覧ください。
英語を楽しく学べるYouTubeなど ←レベル別あり
②Reaading(読む力)…級が上がるほど語彙力を付けることが大事
読む力には、文法力と語彙力が必要です。文法力については、以下の各級の所で詳しく書きますが、どの程度の語彙力があれば良いかは、筆記テストの大問1(短文の語句空所補充問題)を、やってみることで確かめられます。この問題を、7割程度正答できる力をつけることで、その級の合格に近づけます。
大問1が解けない場合(語彙力不足)の対策日常会話で使われる単語や熟語を中心に、しっかり覚えていく必要があります。ただし、英検はすべてマークシート形式なので、英語スペリング(つづり)を覚える必要はありません。正しく発音できて、意味が理解できれば良いのです。ここが、学校英語との大きな違いです。
過去問や予想問題をたくさんやってみましょう!
問題文自体の意味は分かりますか?問題文の意味がわかるのでしたら、あとは解答を見て、選択肢内の正解の単語の意味を覚え、次回、同じ問題を出題された時に必ず正解できるようにしましょう。選択肢内の単語を全部覚える必要はありません。正解の単語を覚えることが効率的な勉強法です。同じ問題を、意味を理解しながら繰り返しやってみることは、決して無駄にはなりません。速読の力も付いてきます。
問題文自体の英語の意味がしっかり理解できないならば、1つ下のレベルの語彙力も身についていないと思われます。1つ下のレベルの問題をスラスラ解けるくらいになるまで、まず、勉強し直しましょう。簡単なレベルから勉強し直すことは、決して無駄なことではありません。
2. 級別学習法
英検5級…合格の秘訣、受けるのに良い時期など
「Can understand and use basic words, phrases, and simple sentences.
→基本的な単語、熟語と簡単な文を理解し、使うことができる。」
レベルは、中学初級程度と言われていますが、文法については、be動詞・一般動詞の現在形を学習してから、受けると良いと思います。
英会話などで、英語に触れたことがある小学生が合格したりしていますが、簡単なbe動詞と一般動詞の使い分けができなくても「なんとなく」または「まぐれ」で合格することはよくあります。「英検4級の練習」ということで、受ける意味はあるかもしれませんが、「合格したからと言って、ほとんど意味がない」と思った方が良いと感じます。「友達が合格したのに自分だけ不合格だから、英語苦手!」などは、全く思う必要もありません。
英検4級…合格の秘訣、受けるのに良い時期など
「Can understand and use simple words, phrases, and short sentences.
→簡単な単語、熟語と短い文を理解し、使うことができる。」
レベルは、中学中級程度(中学2年生終了程度)と言われていて、不定詞や動名詞、比較などの文法知識が必要な問題も出されています。ただ、実際には、文法に関しては、be動詞、一般動詞の現在形・過去形・未来形などがしっかりわかっていれば、合格できるレベルと思います。
語彙力については、「中学1年~2年レベルでの単語・熟語の覚え方」を、参考にしてください。
この程度のレベルなのに、正解率6~7割で合格を出しているので、受検後、問題となることがあります。つまり、英検4級レベルの英語力がなくても、合格する人もいますし、そんな合格者と同程度の英語力があっても落ちる人もいます。このあたりの事情が、受検する生徒や保護者にあまり理解されず、一喜一憂されていることがあり、問題に感じます。
英検4級の合否など、大した問題ではないので、それよりも、英検結果を通知する、個人成績表の分野別正答率がどのくらいであるか、しっかり確認し、弱点を克服してください。
英検3級…合格の秘訣、受けるのに良い時期など
「Can understand and use language concerning familiar, everyday topics such
as likes and dislikes and basic personal and family information.
→好きな事や嫌いな事や、基本的な個人や家族の情報のような、気楽な日常的な話題に関する言葉を理解し、使うことができる。」
レベルは、中学卒業程度と言われています。つまり、文法に関しては、分詞や関係代名詞、間接疑問文など、かなり面倒な文法知識も必要ということになっていますが、実際には、受動態や現在完了までの文法力がしっかり身に付いていれば、合格できることが多いです。
ただし、英検3級以上は、語彙力がものを言います。このあたりで、単語集・熟語集などを購入して、語彙力を増やしていくと良いでしょう。詳しくは、「中学2年~3年レベルでの単語・熟語の覚え方」を、参考にしてください。
英検3級であれば、例えば、旺文社の「英検Pass単熟語3級」などは難易度別に絶対覚えておいて欲しい単熟語が出ていますが、簡単なAレベル程度の単語をしっかり覚えていれば、合格できる生徒も多いです。
なお、英検3級に合格したから、中学卒業レベルの英語力がついたと考えるのは大間違いです。何度も書きますが、英検は、6~7割の正答率で合格できるのです。「まぐれで合格」もありです。
英検3級に合格すると、「自分は英語ができる」と思ってしまい、その後の勉強がおろそかになり、結局英語ができなくなってしまうような生徒も実際います。残念なことですが、日常、英語を使う機会の少ない日本では、英語は継続的にやらないと、すぐ忘れてしまうのです。新しく覚えた単語など、1週間使わなければ、覚えたことの半分は忘れ、1ヶ月使わなければ、ほとんど忘れてしまうと思ってください。
《説明の例に、旺文社の教材を挙げましたが、あくまで目安です。似たような教材も多くあると思うので、ご自分の気に入ったものを探してみてください。》
3級2次試験
一次試験のレスニングができるレベルであれば、それほどむずかしくありません。
be動詞の現在形 一般動詞の現在形 の、肯定文・否定文の、簡単な文が作れれば大丈夫です。自信がない人、試験で上がってしまう人は、こちらのサイトの基本例文を何度も何度も音読してみてください。暗唱できるくらいになったら、絶対合格できます。また、現在進行形の簡単な肯定文も作れると良いです。
参考:英検2次試験について
英検準2級…合格の秘訣、受けるのに良い時期など
「Can understand and use English at a level sufficient to allow him/her to take part in general aspects of daily life.
→彼/彼女(受検者)が、毎日の生活の一般的な局面に参加することを許す(可能にする)のに十分なレベルで、英語を理解し、使うことができる。」
レベルは、高校中級程度と言われています。ただし、文法に関しては、分詞や関係代名詞が多少理解できている、中学卒業程度の能力があれば合格できるレベルです。また、リスニング力がある人が、特に合格に有利です。
また、語彙力に関しても、上の英検3級のところで書いた、旺文社の「英検Pass単熟語3級」程度の単熟語をしっかり覚えておけば、合格できるレベルです。
英検3級に合格して、英検準2級を受ける時に壁を感じる人の中で多く見かけるのは、実は英検3級レベルの語彙力がないのに英検3級に合格してしまい、いきなりむずかしい「英検Pass単熟語準2級」レベルの単熟語を覚えようとして失敗する例です。簡単なレベルの単熟語を覚えきれていないのに、むずかしいレベルに進んでしまえば、勉強するのが嫌になってしまいます。
私立中学などで、「中学のうちに英検準2級を取るように」というような学校があります。こういう学校の、準2級合格に苦労している生徒の共通点は、語彙力不足です。以下は、そんな生徒に、実際効果があった、手っ取り早く合格できる対策の例を挙げてみます。
まず、旺文社の7日間完成 英検準2級予想問題ドリルなどの1番の問題だけを7日分、やってみるのです。初見で7割解ければ、かなり語彙力があると言えるでしょう。解けない生徒のなかでよく見かけるのは、3~4行の問題文の中に、いくつもわからない単語があるのに、無理やり解こうとするのです。この場合は、明らかに語彙力不足なので、必ず意味調べをし、問題文の日本語訳がしっかりできるようにします。そのうえで、7日分の問題を繰り返しやって正答率をあげていきます。7日分だけでも、7割くらい解けるようになった生徒は、かなりの確率で合格しました。7×14ページ、よく出る文法や語彙がコンパクトに入っているので、良い勉強になると思います。
《私は、旺文社の関係者では勿論なく、たまたま使った教材が手ごたえがあったので、引き合いに出しました。似たような問題集で良いものもあるかもしれません。他にお勧めがあれば、メールや掲示板でお知らせいただけると幸いです。》
準2級2次試験
特に注目したいのは、状況描写で、「現在進行形」をきちんと使う必要があることです。
"A girl is standing in front of a tree." などです。 現在進行形は、中1の英文法レベル。簡単なはずですが、慣れていないと思わぬ苦戦をしてしまうので、しっかり復習し、自分で的確に状況描写ができるように練習をしておくと良いでしょう。
英語を話すことに自信がない人は、今まで習った文法の基本例文を何度も音読し、暗唱してしまうと良いです。その基本例文を自分の状況に当てはめて覚えられれば、なお良いでしょう。
質疑応答では、中学1~2年レベルの簡単な文法を使って、短い文を羅列して答えるようにしましょう。無理をして、むずかしい文法や単語を使うと、かえって相手に伝わりにくい文になり、減点対象になってしまいます。練習教材の模範解答も、結構むずかしい文になっていることもありますが、気にする必要はありません。とにかく、相手に伝わるように答えることを、一番に考えましょう。
参考:英検2次試験について
英検2級…合格の秘訣、受けるのに良い時期など
suggestの使い方の注意:何かのテーマに対して、「賛成」「反対」の意見を述べる課題もあります。さらに、そう考えた理由を、2~3述べていきます。この時、注意して欲しいのは、英検2級とは言え、あまりむずかしく考えず、中学1~2年程度の簡単な英文法を使い、短い文を重ね、簡潔に答えることです。その方が、自分の言いたいことを、相手に伝えやすいです。面接官に、自分の考えが伝われば良いのです。
アメリカ英語では、suggestに続く名詞節内のshouldを省略することも多いので注意が必要です。例文の場合、名詞節内は、heが主語なのにdoesでなくdoになります。助動詞の省略だからです。また、間違われやすいことですが、suggest+人+to do のような使い方をしません。
suggestを使った基本例文はこちら