4)-5 長文読解・・英文和訳から英文速読へ戻る

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 ①英文の直訳と速読力との関係は?

 ②試験の成績で本当の英語力をはかれる?


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 スラッシュリーディングの練習用に使えるページへのリンク

 ☆関連ページ:レベル別英文和訳のやり方☆
 1)中学1年から2年レベル
   …主語を訳してから、最後に動詞を訳す方法

 
2)中学2年から3年レベル(不定詞・5文型履修後)
  
…スラッシュリーディングとは?英文速読方法
   日本人が英語を話せないのはこれができないから!!

 
3)中学3年から高校レベル(分詞・関係代名詞履修後)
  
…本格的なスラッシュリーディング

 
4)英字新聞など読みこなす英検2級レベル以上
   …翻訳と速読の違い/ハイレベルな英会話力取得へ


 ☆関連ページ:受験長文読解へのリンク☆
  高校受験に必要な長文読解のポイント
  大学受験に必要な長文読解のポイント



①英文の直訳と速読力の関係は?

 Makki's Englishの基本的な考え方
 
   
英文を直訳できる≒スラッシュリーディングできる
  
→英文を速読できるようになる
  
→英語の理解力が高まり、本当の英語力がつく


 当サイトMakki'sでは、
「中学1~2年程度の文法が分かれば英語は話せます。」としています。しかし、日本人は、何年も英語を学習しているのに、英語を話せない人が多いです。現在の中学・高校では、文科省の指導のもと、英会話が重視されるようになり、そのためか、文法指導や英文和訳指導が軽視されているところも出てきています。私は、これは、とんでもない勘違いであると思っています。こちらのサイトで紹介しているように、中学1~2年レベルの英文法と、中学2~3年レベルの英文法を正しく学習できれば、日常会話や海外旅行を楽しめるレベルの英語力は絶対に身につくのです。英語が話せるようにならなかったのは、学校での文法や和訳の指導法に、大きな問題があったからだと考えています。

 それでは、中学3年~高校レベルの英文法は、必要ないのでしょうか。実際、私自身、色々な国の人と英語で話してきて、日常会話レベルならばほとんど必要なかったと感じています。ただ、「新聞で見るニュースを始め、いろいろなことについて、自由に意見交換できるようなレベルの英語力」を求めるとなると、話は違ってきます。やはり、高校で習うレベルの文法知識がないと、後々苦労すると思います。

 このハイレベルの英語力を身につけるのに、とても役に立つのが、「英文の速読力」です。英語を使う機会が少ない日本では、いかに短時間で、多くの英語に触れるかが、英語力向上に、大きくかかわってきます。英文を読むのに長時間かかっていたら、嫌になってしまいます。英語の本や雑誌、新聞などをスラスラ読めるようになれば、英語の勉強もずっと楽しくなるはずです。

 因みに…「聞くだけで英語が話せるようになる!」などという、英会話教材の宣伝文句をよく見かけますが、そんなうまい話はありません。もちろん、しっかりした文法知識と、そこそこの単語力があれば、英語を繰り返し聞くのは、英語を話すのにとても役立つでしょう。しかし、「土台がない所にうまく家が建たない」ように、文法知識と単語力がないのに、正しい英語を話せるようになるはずはないのです。 


 この章では、文法知識のレベル別に、英語を速読できるようになるための、英文の読み方(直訳の仕方)を解説します。


この考え方に異論のある方は、下のページも読んでみてください。
   
英文和訳は必ず直訳を!そして音読をしよう


なお、スラッシュリーディングもしっかりできるのに、英語が話せないという方は、以下のページをチェックしてみてください。
   ホームページの活用法




②試験の成績で本当の英語力をはかれる?

 各種試験や入試の問題で、「長文読解」というものがあります。これができると、「英語を読む力がある!」と思われているようですが、必ずしもそうではありません。

 なぜならば、試験慣れしている生徒は、問題の長文の後に出ている設問をあらかじめ読んでおいて、長文を全文読むことなく、正解できることも多いからです。中には、「長文をほとんど読まず、設問だけ読んだだけで、6~7割正解を出せる」というような、兵(つわもの)もいました そのような入試問題を作っている大学にも、問題があるとは思いますが…。そんなわけで、長文読解問題の正答率で、本当の英文の理解力を見極められるとは、とても思えなくなりました。

 学校の教科書や長文読解問題の本文を、1文ずつ英文和訳をしてみてください。各文の構造が、本当にしっかり理解できていますか? 

 英語の点数が比較的高い生徒ほど、プライドも高いことが多く、「大体理解できた。」と言ってくることがよくあります。実際、全文を訳してもらうと、「何となくこのような意味かな?」と適当に訳していて、本当は、文の構造が全くわかっていない箇所も多いということが多々あります。「しっかり直訳ができない、つまり、適当に訳している」という生徒は、意外と多いのです。そんな生徒には、「英語は適当…というのがないから。」と言っています。英語は日本語と違って、曖昧なニュアンスの少ない言語なのです。

《余談:残念な話ですが、現在(2016年夏)、和訳を重視しない傾向が多く見受けられます。中学・高校の先生方の中には、直訳をせず、意訳のプリントを配っただけで、授業を済ませる方もいらっしゃいます。せめて直訳してから、意訳するようにしなければ、生徒が英語を正しく理解するのはむずかしいはずです。直訳の重要性について、疑問をお持ちの方は、是非以下のページもご覧ください。
  和文英訳と英作文の指導について 》


 英語に「何となく」はありません。「何となくわかった」というのは「わかっていない」のと変わらないと思って、勉強していってください。

 英語は、日本語のようなあいまいな表現がほとんどありません。主語や時制を明確に示すことで、誤解が生じにくい、とてもわかりやすい言語なのです。英語はいろいろな国の人が使っています。英語ネイティブでない人どうしでも、意思疎通をしやすいのは、このような特性が大きな理由の1つと私は考えます。

 長文読解の練習では、全文をしっかり読んで、自分のわからないところを見つけてください。「自分がわからないところが、どこかがわかる。」これが、本当の長文読解力・速読力を身につける第一歩です。