5)-1 分詞・分詞構文   戻る

4)分詞構文を使った基本例文

      《2021年9月27日更新》
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分詞構文を理解するための勉強の進め方

基本の分詞構文
 現在分詞を使ったもの

受け身の分詞構文 過去分詞を使ったもの  

否定の分詞構文
 not knowing~など

独立分詞構文 主語が残っている分詞構文

応用1 having+過去分詞/分詞の前に接続詞を置く例

with+分詞  

応用2
結果を表す分詞構文
 …主節全部が、分詞構文の意味上の主語になる場合

慣用的なもの generally speakigなど

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分詞構文とは何か?(←前のページ)

スラッシュリーディングとは?
↑複雑な文の理解にはスラッシュリーディングが役立ちます。


分詞構文を理解するための勉強の進め方

*以下の基本例文は、上段が分詞構文、下段の数字に「'」の付いたものが、接続詞を使って書きかえた文です。

①まず、分詞構文を訳してみてください。主節(分詞が入っていない文)を先に訳しておくと、分詞に導かれる文の意味が見えてきます。

②訳ができたら、その文を、接続詞を使った文に書き換えてみましょう。
《分詞→接続詞+主語+動詞》です。時制にも注意が必要です。
接続詞の種類と解説はこちら

③最後に、接続詞を使った文だけ見て、分詞構文に書き換えてみてください。

*これができるようになると、長文読解などで分詞構文が出てきた時、理解が進むと思います。


  基本例文   訳 (基本直訳)
基本的な分詞構文
《現在分詞を使ったもの》
1 Talking to strangers, I always feel nervous. 見知らぬ人に話しかける時、私はいつも緊張を感じます。→緊張します。
 1'  When I talk to strangers, I always feel nervous.
解説 ①まず、主節(I always feel nervous.の部分)を訳してみる。

接続詞をwhenにすると、意味が通じるのを確認。

主節の主語がIなので、Whenから始まる従属節の主語もI

現在分詞のtalkingを動詞に直す。時制は現在形なので、talkを選択。
   
2 Seeing a policeman, the thief ran away. 警官を見て、泥棒は逃げました。

*thief=すィーふ=泥棒、こそどろ
 2'  When the thief saw a policeman, he ran away.

≒As soon as thief saw a policeman, ~
解説 直訳: 泥棒は、警官を見た時(≒見るとすぐに)、彼は逃げました。

*主節の主語=
the thief、実はhe sheかは不明だが、便宜上heで置き換えている。

*従属節が前に来ているので、the thief を従属節に持っていき、主節のthe thiefはheに置き換えることに注意!

*接続詞を、
when にするかas soon as を使うかは、文脈次第だが、ここでは抜き出した文なので、どちらでも良い。
   
3 I was waiting for the bus, listening to my favorite songs. 私はバスを待っていしました。そして私の好きな曲を聞いていました。
→私は私の好きな音楽を聴きながら、バスを待っていました。
3' I was waiting for the bus and I was listening to my favorite songs.

While I was waiting for the bus, I was listening to my favorite songs.
解説 *「付帯状況」の分詞構文
→「~しながら」と訳すとしっくりするもの。

*
分詞構文が文末に置かれる時は、ここで示した例のように分詞句の前にカンマを付けても良い。(→カンマが付いてない場合もあり、この場合、分詞構文と気づきにくいので注意!
   
4 The train left Tokyo at two arriving at Kyoto at five. その電車は2時に東京を出発し、5時に京都に到着しました。
 4'  The train left Tokyo at two and (it) arrived at Kyoto at five. 解説 *「結果」の分詞構文
→後から起こったことを分詞構文で表す。割とわかりやすいが、こういう用法があると覚えておくと、自信を持って読めるようになる。
5 Living next door, they knew her well. 隣に住んでいたので、彼らは彼女(のこと)をよく知っていました。
 5' As they lived next door, they knew her well. 解説 *~なので=as, because, sinceのどれでも可
   
6 Being very kind, she is popular with her classmates. 彼女は、とても親切なので、彼女は彼女のクラスメートに人気があります。
 6' As she is very kind, she is popular with her classmates. 解説 *be動詞を使った分詞構文は、beingから始めればOK。
*~なので=as, because, sinceのどれでも可
   
7 Having little money with me, I could not buy anything. 私は、ほとんど、お金を所持していなかったので、(←私と一緒にお金を持っていなかったので)、私は何も買うことができませんでした。
7' As I had little money with me, I could not buy anything. 解説 *~なので=as, because, sinceのどれでも可

仮定法を使った文への書き換え
受け身の分詞構文 
《過去分詞を使ったもの》
 受け身の文法はこちら
1 Seen from the plane, the island looked like a whale. 飛行機から・見られると(→見ると)、その島は、クジラのように見えました。
 1'  When the island was seen from the plane, it lloked like a whale. 解説 *Seen from~ は、Being seen from~と同じですが、受け身の分詞構文ではbeingを省略するのが普通。

*従属節が前に来ているので、the island を従属節に持って行き、主節のthe islandはitに置き換えることに注意!

*訳が「飛行機から見ると」となっていると、分詞を現在分詞にしてしまう生徒がいますが、主語が何かを考えるとわかりやすいです。
   
Written in simple English, this book is easy to understand.
Being written in simple English,
簡単な英語で書かれているので、この本は理解するのが簡単です。(→理解しやすいです。)
 2' Since this book is written in simple English, it is easy to understand. 解説 *~なので=as, because, sinceのどれでも可。
「理由」を表す時は、beingを省略しない場合もある

*受け身なので、節にする時はbe動詞を忘れずに!また、be動詞の時制に注意
  
 3 Supported by his large staff, he finished the concert successfully. 彼のたくさんのスタッフに支えられていたので、彼は、成功裏にコンサートを終えました。(→コンサートを成功させました。)
 3' As he was supported by his large staff, he finished the concert successfully. 解説 《staffの使い方》
staff…職員、スタッフ (通例単数形
*How large is your staff?
=How many people do you have on your staff?
=あなたのスタッフはどれくらいいますか。

*This company has a staff of 160.
=この会社は160人の職員がいます。
  
 4 The woman, shocked at the news, couldn't speak a word. その女性は、その知らせにショックを受けて、一言も話すことができませんでした。 
 4' The woman was shocked at the news and (she) couldn't speak a word.

≒The woman, who was shocked at the news, couldn't speak a word.
解説 *分詞句が主語の直後に置かれる場合もある。

*長文読解でも説明しましたが、カンマで囲まれた部分は、「説明」になるので、よくわからなかったら、抜かして読みましょう! 

*中学3年レベルの分詞と関係代名詞の書き換えを使っても、意味が通る文にできる。
  「否定」の分詞構文
 1 Not knowing what to say, I kept silent. 何を言うべきかわからなかったので、私は黙っていました。
*silent=無言の 
keep silent=remain silent
 1' Because I didn't know what to say, I kept silent. 解説 *否定の分詞構文は、分詞の前にnotを置く。
   
 2 Not having time, I didn't read the newspaper this morning.  時間がなかったので、私は、今朝、新聞を読みませんでした。
2'  As I didn't have time, I didn't read the newspaper this morning. 
独立分詞構文 
《主語が残っている分詞構文。基本が理解できた人だけ読んでください。》  
1 It being Sunday, there is no school. 日曜なので、学校(の授業)はありません。
*school=学校の授業
 1' Since it is Sunday, there is no school. 解説 *主節と従属節の主語は違うので、Itを残した形。

*~なので=as, because, sinceのどれでも可
 
2 There being no bus service, we had to walk to the station. バスの便がなかったので、私達は駅まで歩かなくてはいけませんでした。

*bus service=バスの便
2'  As there was no bus service, we had to walk to the station.  解説 *there is-, there are-の文を分詞構文にする時は、thereを残す。
 分詞構文:応用編 1 《基本が理解できた人向け》
従属節に「過去形」を使うか、「過去完了形」を使うか、詳しくはこちら
1 Having read the novel, I already knew the ending of the movie. その小説を(前に)読んでいたので、私はもうその映画の結末を知っていました。
 1'' As I had read the novel, I already knew the ending of the movie. 解説 *分詞句の部分が、主節の時制(ここでは過去)より前に起きたことを表す。
having +過去分詞》
2 Having finished the work, I am satisfied now.  その仕事を終えてしまったので、私は今、満足しています。
 2' As I finished the work, I am satisfied now.

As I have (just) finished the work, I am satisfied now.
解説 *分詞句の部分が、主節の時制(ここでは現在)より前に起きたことを表す。
《having +過去分詞》

①は分詞句の部分を過去と判断
②は分詞句の部分は現在完了と判断
←どちらかは、文脈で判断します。単なる書き換えの文法問題なら、どちらでも可能。
   
3 Having spent all her money, she walked home from Shibuya. 彼女のお金を全て使ってしまったので、彼女は、渋谷から家まで歩きました。
 3' As she had spent all her money, she walked home from Shibuya. 解説 *分詞句の部分が、主節の時制(ここでは過去)より前に起きたことを表す。
having +過去分詞》
  
 4 While skiing in Hokkaido, he twisted his ankle.

≒Skiing in Hokkaido,~

≒In skiing in Hokkaido,~
北海道でスキーをしている間に、彼は彼の足首を捻挫してしまいました。
 4' While he was skiing in Hokkaido, he twisted his ankle. 解説 *分詞構文の意味を明確にするため、分詞の前に接続詞を置くことがある。
  
 5 This pasta is delicious when eaten with a salad. このパスタは、サラダと一緒に食べられるとおいしいです。
→サラダと一緒に食べると、このパスタはおいしい
5' This pasta is delicious when it is eaten with a salad. 解説 この場合の分詞構文では、whenを入れた方がしっくりきます。
  
6 Though understanding little Japanese, she is getting along with Japanese classmates. 日本語をほとんど理解していませんが、彼女は日本人のクラスメートと、うまくやっています。
*little=「ほとんど~ない」…否定の意味になる
*get along with~=~と仲良くやっていく
 6' Though she understands little Japanese, she is getting along with Japanese classmates. 解説 *「譲歩…~だけれど」を表す分詞構文
althoughやthough の接続詞を用いることが多い。
付帯状況を表す・with+(代)名詞+分詞  

スラッシュリーディングをする時は、withの前にスラッシュを入れ、
物を~している〔された〕状態で」と付け加えると、うまく直訳できます。
CNNの記事(ピコ太郎のPPAP)で実際に使われたところ
 1 The dog was there with his tongue hanging out. その犬は(彼の)舌が外に垂れている状態で、そこに居ました。 
His toungue was hanging out. 彼の舌は、外に垂れ下がっていました。
《このhang=自動詞・垂れ下がる。よって、上の文は「垂れ下がっている」という意味の現在分詞を使う》 
He was sleeping with his arms folded 彼は、(彼の)腕を組まれた状態で、寝ていました。→腕を組んで寝ていました。
His arms were folded. 彼の腕は組まれていました。
《このfold=他動詞・~を折りたたむ、(手など)を組む。よって、上の文は過去分詞を使って受け身の意味を出す》
 3 He left the car with the engine running 彼は、エンジンが動いている状態で車を離れました。→エンジンをかけたまま離れました。
The engine was running. エンジンは動いていました。
《このrun=自動詞・(機械などが)動く。よって、上の文は「動いている」という意味の現在分詞を使う》
 4 She was sitting in the chair with her eyes closed. 彼女は、(彼女の)目を閉じられた状態で、椅子に座っていました。→目を閉じて座っていました。
Her eyes were closed. 彼女の目は、閉じられていました。
《このclose=他動詞・~を閉じる。よって、上の文は過去分詞を使って受け身の意味を出す》
 5
参考
She was sitting in the chair with her eyes open. 彼女は、(彼女の)目を開けた(状態の)まま、椅子に座っていました。
《このopenは形容詞、withの使い方は同じ》
6
参考 
She was sitting in the chair with tears in her eyes. 彼女は、(彼女の)目の中に涙を持った状態で、椅子に座っていました。→目に涙を浮かべ
《in her eyesは前置詞句、withの使い方は同じ》
 分詞構文:応用編 2 《結果を表す分詞構文》
前に置かれた主節全部が、分詞構文の意味上の主語になる場合
      結果を表す分詞構文でよく使われる動詞 
 , causing ~  そしてそれは~を生じさせる
 , indicating ~≒,showing~  そしてそれは~を示す
 , leading to ~  そしてそれは~につながる
 , resulting in ~  そしてそれは~という結果になる
 . meaning ~  そしてそれは~を意味する
 1 Suddenly there was a power cut, causing the whole computer system to shut down. 急に停電がありました。そしてそのことは全てのコンピューターのシステムを止めさせました。
Suddenly there was a power cut, which caused the whole computer system to shut down. 《解説》
主節(Suddenly~cut)を意味上の主語にすると考えられますが、この場合は、a power cutを主語と考え関係代名詞の継続用法で書きかえても問題ないかと思います。
*cause O to do=Oに~させる
Two boats crashed, resulting in three injuries. 2つのボートが衝突して、そしてそれは、3人の負傷者という結果になりました。(3人の負傷者が出た)
Two boats crashed and that resulted in three injuries. 《解説》
* and thatのthatは前の文の内容を指す。


出典元
The consumer price index is higher than market expectations, indicating that inflation has not subsided. 消費者物価指数は市場予測よりも高く、そしてそれは、インフレが収まっていないことを示しています。

*subside=平常の市の戻る、おさまる
The consumer price index is higher than market expectations and that indicated that inflation has not subsided. 《解説》
* and thatのthatは前の文の内容を指す。

新聞などで使われる、論理的な文:
分詞構文を使った文とそうでない文を比較すると、分詞構文を使った方がスッキリするのでは?
The goverment stopped approving new cofeeshops, leading to a gradual decreas in the number of shops still in business every year. 政府は新しいコーヒーショップの許可を停止しました。そしてそれが、毎年、まだ営業中の(営業を続けている)店の数の緩やかな減少につながりました。(停止したため、少しずつ数が減少している)
The goverment stopped approving new cofeeshops and that led to a gradual decreas in the number of shops still in business every year. 《解説》
* and thatのthatは前の文の内容を指す。


出典元
慣用的な分詞構文
《以下は良く使う表現なので、熟語と思って覚えてしまいましょう!》

慣用句的な独立不定詞はこちら

 1 considering

*My father is very active, considering his age.
~を考慮に入れると

*私の父は、とても活動的です。彼の年齢を考えると。
 2 judging from

*Judging from what I hear, he is going to leave Japan.
~から判断すると

*私が耳にしていることから判断すると、彼は日本を去ることになっている。
 3 speaking of

*Speaking of children, how old is your daugheter now?
~と言えば
 

*子供と言えば、あなたの御嬢さんは、今いくつですか。
 4 talking of

*Talking of cars, I hear you've got a Toyota.
~と言えば

*車と言えば、私はあなたがトヨタを買ったと聞いています。(→トヨタを買ったそうですね)
 5 such being the case
=If such is the case,

*Such being the case, I have to go home now.
そういうわけだから、こういう事情なので

*そういうわけだから、私は、今帰宅しなければなりません。
 6 generally speaking 一般的に言って 
(←意見を述べる時などよく使う
 7 frankly speaking 率直に言って
 8 strictly speaking 厳密に言えば     strictly=ストクトゥりィ
 9 roughly speaking 大雑把に言えば    roughly=ふりィ
 10 weather permitting 天気が許せば
 11 all things considered 全てを考慮に入れると