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1) 中学1年から2年レベル
   …まず主語を訳したら、後ろから前に訳し、最後に動詞を訳そう!

次の英文を日本語に訳してみましょう。

意訳(日本語らしい文章を考えて訳すこと)はせず、直訳してください。
(直訳のヒントと答えは、下の方へ・・・)


   例文 1
 1 I go to the park.
 2 I go to the park with my friends.
 3 I go the the park with my friends on Sundays.
 4 応用 During the summer vacation I went to the park with my friends to play baseball almost every day. 
 5 5-①
She sings a song very well.


5-②
応用She is very good at singing.
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直訳のヒント:

 原則、まず主語「S」を訳し、次に、文の後から前へ向かって訳していき、最後に動詞「V」を訳す
ようにしてください。

withやonなどの前置詞も含め、全ての英単語を日本語に当てはめます。

  前置詞がわからない人は、こちらをクリックしてください。

ここで言う動詞の考え方は、普通の英文法と少し違います。

  「文型における動詞」の考え方
 を参考にしてください。

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   例文1 訳 (直訳)
 1 I go to the park.
s v   
私は公園に行きます。
 2 I go to the park with my friends.
s v   
私は、私の友達と、公園に行きます。
*with=~と
 3 I go to the park with my friends
s
v 
on Sundays. 
私は、毎週日曜日に、私の友達と一緒に、公園に行きます。
 4 During the summer vacation

I
went to the park
s
v
with my friends to play baseball

almost every day.



夏休みの間、私は、ほとんど毎日、野球をするために、私の友達と、公園に行きました。
*during=~の間
*almost=
ーるモウストゥ=ほとんど

*主語の前に、「夏休みの間に」という副詞句が入っていて、少しむずかしかったかもしれません。

*to playは、不定詞の副詞的用法で、中2の2学期あたりに学びます。
 5 5-①
She
sings a song very well.

 s  
v







5-②
She is very good at singing.
s  
v
5-①
彼女は、
とても上手に歌を歌います。
*well=上手に

この文を、「彼女は歌がとてもうまいです。」とか「彼女は歌うのがとても上手です。」と訳してはいけません。日本語の意味としては正しいのですが、これは意訳です。直訳できないと、動詞が何かわからなくなってしまい、だんだん英語が苦手になってしまう人が多いです。



5-②
彼女は、歌うことが、とても上手です
*singing=動名詞=歌うこと
*be good at~=~が上手である

しっかり訳せましたか?





次の文には、「接続詞」が入ってきていて、より複雑な文になります。直訳してみましょう。


   例文 2
 6 When my father came home last night, I was playing video games.
 7 I was playing vedeo games when my father came home last night.
 8 I usually do my homework after I eat dinner.
 9 I think (that) baseball is a very popular sport in Japan.
10  I know (that) playing video games at home is a lot of fun for you, but you should play outside with your friends if it is sunny tomorrow.
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英文和訳のヒント

「6」「7」「8」の文について;

 接続詞が入る文では、今まで勉強してきた、1つの文に主語「S」動詞「V」が1つずつではなく、2つずつになります。
whenやafterなどの接続詞に導かれる文は従属節と呼ばれ、独立した文を、主節と呼びます。この場合は、まず、従属節(この中の主語はs' 、動詞はv')を訳し、後から主節(この中の主語はs、動詞はv)を訳すとうまくいきます。


「9」「10」の文について;

 接続詞「that」は、省略も可能で、「~ということ」と訳します。
この場合は、まず主節の
主語sを訳し、次に、従属節の中を、今までのように主語s'を訳し、次に後ろから 動詞v'まで訳し、最後に主節の動詞vを訳すようにします。

 「10」は、カンマの後に、さらに接続詞「but」が続いて複雑に見えますが、また、新しい文が始まったと思えばよいのです。「you」からの文が新しい文の主節、接続詞「if」に導かれる文が、新しい文の従属節になります。

 言葉で説明されると、かえってわかりにくいかもしれません。説明がわからなくても、
しっかり直訳ができれば十分なので、気楽に取り組んでみてください
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   例文 2 訳 (直訳)
 6 When my father came home last night,
 接   s'   v'
I was playing video games.
 
 (過去進行形)
私の父が、昨夜家に帰ってきた時、
私は、テレビゲームをしていました。
 7 I was playing video games 
 (過去進行形)  
when my father came home last night.
 接   s    v'
私の父が、昨夜家に帰ってきた時、
私は、テレビゲームをしていました。
 8 I usually do my homework after I eat dinner.
    v
         接  s' v'
私は夕食を食べた、(私は)普通(私の)宿題をします。
 9 I think (that) baseball is
   接    s'
 v'
a very popular sport in Japan.
私は、野球は日本で、とても人気のあるスポーツであると(いうことを)思います。
10  I know (that) playing video games at home
  接   s'
(動名詞から導かれる長い主語)
is a lot of fun for you, but you should play
v'            接  s v
(助動詞+動詞)
outside with your friends

if it is sunny tomorrow.
s'
v'
私は、家でテレビゲームをすることは、あなたにとって多くの楽しみである[→とても楽しい](ということを)知っています。しかし、もし明日晴れたらあなたはあなたの友達と外で遊ぶべきです(→遊んだ方が良いですよ。)





直訳しないで、意訳だけすると、応用が利かなくなり、結局、効率的な英語学習ができなくなってしまうという例を紹介します。次の文は、どのように訳しますか?直訳と意訳、両方を考えてみてください。

   例文3
 11 I'm from Osaka.
 12 I usually practice basketball with my teammates from four to five after school.
 13 May I help you?

cf: Shall I help you?
 14 May I have your name, please?
 ↓
 ↓
 ↓
 ↓
 ↓
 ↓
 ↓
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   例文3 直訳と意訳 
 11 I'm from Osaka. (直訳)私は大阪からです。

(意訳)私は大阪出身です。
 12 I usually practice basketball with my teammates from four to six after school. (この文の場合は、直訳≒意訳)
私は、普通、放課後4時から6時まで、私のチームの仲間と、バスケットの練習をします。
 13 13-①
May I
help you?



13-②
Shall I help you?
13-①
(直訳)
私は、あなたを手伝ってもよろしいですか。
←直訳するとわかりますが、とても丁寧な表現です。
(意訳1:マックの店員の場合)
いらっしゃいませ。
(意訳2:デパートの店員の場合)
いかがですか。/何かお探しですか。

13-②
.私は、あなたをお手伝いしましょうか。
←上の表現と比べ、少し上から目線な感じがします。
助動詞についてはこちら
 14 May I have your name, please? (直訳)私はあなたの名前を持ってもよろしいですか?

(意訳)お名前を伺っても、よろしいですか。



直訳が大事な理由

「11」
は、英語の習い初めの頃に、よく教科書に載っている文です。fromを「~出身の」と教えるところが多いですが、
fromを「~から」と覚えていれば、いろいろな場面で応用ができます。

「12」については、「いらっしゃいませ。」という意訳だけが書いてあり、May I~の本来の意味を載せていない教材を見かけます。先生方が、直訳を教えないため、「いらっしゃいませ=May I help you?」と思っている生徒もいます。寿司屋の店員が、「いらっしゃいませ」のつもりで、いきなりMay I help you?と言ったら、驚かれること間違いなしです 本来、
「May I ~ = 私は~してもよろしいですか。」という、いろいろな場面で使える丁寧な表現です。
 なお、
日本語では、「~してもいいですか?」と、「私は」という主語を省略することが多いですが、直訳では必ず主語も入れてください。




「直訳」ができて初めて、効率的な英語学習ができますが、どうしても「日本語が乱れるから許せない」と考える方は、「必ず、直訳してから意訳する」ようにしてみてください。英作文や英会話を得意になりたいと思ったら、まず、直訳から英文を起こすようにしてください。意訳から英文を起こすことは、むずかしいことが多いのです。



 昔は、直訳を軽く見て、意訳にこだわり過ぎることで、日本人が英語を話せない一因となってきたと思います。逆に今は、英会話を重視するあまり、和訳自体を軽視する学校が出てきています。英会話の基本は直訳です。次のページで説明する、スラッシュリーディングを見ていただければ、さらにご理解いただけると思います。