3) 動詞(be動詞と一般動詞)の説明について
      (2017年8月改訂)

 どちらかというと真面目に勉強してきて、そこそこの理解力も持っているのに、「学校の英語の授業がよくわからない」と言って塾に来る生徒の多くが、《「主語」と「動詞」についての理解が良くできていない。》ことが理由であるとわかってきました。逆に言えば、このような生徒に対しては、塾でここの所だけを徹底的に教えてあげれば、「英語が分かるようになって、英語好きになった。」などという結果につなげることは、容易なのです。

 「生徒の英語の成績を上げて、英語好きにすれば、生徒からも保護者からも感謝される! 塾の講師って、なんて楽で満足度の高い仕事なんだろう!(薄給でしたが…」なんて、考えることもできますが、よく考えればおかしな話です。「なんで、こんな簡単なことが、学校の授業で徹底されていないのだろう?」…これが、塾の講師を始めてから、強くなってきた思いです。そして、こんな思いが、このホームページを立ち上げた、一つの要因になったと言っても過言ではありません。




*「動詞」について絶対覚えておくべきことが生徒に伝わっていないのでは?

 中学2年生以上の生徒で、英語がよくわからなくなっている場合、まず、前章の「主語」について確認します。それがわかっていれば、次に教えるのが、「動詞にかかわる以下の3点」です。実はこれが理解できていない生徒が非常に多い。逆に、これが理解できれば、あとは、よく使う一般動詞の意味と活用を覚えさせる。それだけで、英語の理解度が格段に上がるのです。

  参考:
動詞の活用、形容詞の活用「いつ覚えるの?」

「動詞」について絶対覚えておくべき3つのポイント

1)英語には、必ず動詞が必要である
 *日本語の文法の動詞とは分けて考える必要あり
 *動詞の種類は2種類…be動詞と一般動詞

 *進行形で使う動詞はbe動詞

2)英語の肯定文は、主語のすぐ後に動詞が来る
 *ここが日本の文法と異なるところ
 *例外は「命令文」と「There is 〜の文」

3)助動詞の後は必ず動詞の原形


 よく、塾の講師の間で、「今時の中学生は、3人称単数現在形もわからない。」とか、「現在進行形なのに、I playing tennis. などの文を作ってしまう。」という苦情(悩み?)が話されます。私も教え始めた頃は驚きました。しかし、上記の原則がしっかり理解されると、意外にその後の指導はスムーズになりました。

 進行形の指導では、ここで使う文法は「一般動詞ではなくbe動詞である」と教えると、「be動詞」の原則に沿って、肯定文、疑問文、否定文を、生徒自ら導き出せます。 勉強の苦手な生徒でも、be動詞がしっかりわかっていれば、肯定文は"I am playing."。 動詞はbe動詞。 では、「疑問文はどうやって作るの?」と質問すると、"Are you playing?"と、割とすんなり答えてくれます。自分で答えられると、自信もつきます。

 一般動詞のについては、
  *1〜2人称の現在形の文「I play tennis.」
  *疑問文と否定文で使う助動詞は「do」
  *3人称単数現在形の文「She plays tennis.」
  *使う助動詞は「does」
  *一般動詞過去形の文「I played tennis.」
  *使う助動詞は「did」

 上記の原則がわかっていれば、やはり肯定文、疑問文、否定文を、意外と早く理解できます。

 さらに、中1で覚えるべき動詞の活用表を渡してあげれば、そこそこの英文は自分で作れるようになります。勉強が苦手な生徒を、見捨てないでください。



*「be動詞」と「一般動詞」、2種類という概念をもっと強調すべきでは?


 一番問題であると感じる事…それは、「be動詞」と「一般動詞」の認識を、生徒たちがしっかり持っていないということです。(それどころか、中3で、be動詞って何?と聞いてくる生徒もいます。)英語の動詞は、日本語の動詞と違うということ。英語には、必ず動詞が必要で、その動詞の種類は2種類、「be動詞」と「一般動詞」であること。学校の先生方には、繰り返し、強調していただきたいです。そうすると、勉強が苦手な生徒も、呪文のように「動詞の種類は2種類、一般動詞とbe動詞」と答えます。

 ついでに言えば、私の生徒は皆、「助動詞の後は?」と質問すると、「動詞の原形!」と答えます。端から見たら、ばかげて見えるかもしれませんが、かなり役立つことなのです。(そのため、「現在完了は例外中の例外」で超難しいと教えていますが…。もっとも、ここに書いたことをしっかり覚えている生徒は、現在完了でも躓きません。却って、「難しいと言われたのに簡単に理解できた」と自信を深めます。)


 さらに、会話重視の教科書にも問題を感じます。
 "Are you a student?"   "Yes."
 "Do you like English?"  "No."
このようになっているものを散見します。確かに、英会話なら、自然かもしれません。しかし、このような受け答えに慣れた生徒に、「丁寧に答えて!」と言うと、
 "Are you a student?"    "Yes, I do."
 "Do you like English?"   "No, I'm not."
このように、恐る恐る答える生徒もいるのです。なぜ、何度も音読して練習すべき教科書に、このような文を載せる必要があるのか、不信感しか覚えません。省略は簡単にできますが、付け足すのは難しい。
会話重視と文法軽視を履き違えている気がしてなりません。


教科書についての問題:

 中1で教える文法の順番が、会話重視のせいか、「be動詞の1人称2人称」→「一般動詞の1人称2人称」→「be 動詞の3人称単数」→「一般動詞の3人称単数」になっている教科書を使っている学校があります。現在教えている生徒が使用している市立中学の教科書の文法指導が、このようになっており、1年生の生徒の英語理解度が、大変落ちている状況です。
「be動詞」と「一般動詞」がごちゃごちゃになってしまい、簡単な英文ですら、スムーズに作れないのです。

 "This is a pen." こんな使わない英語から習い始めるから、日本人は英語を話せなくなったという人の話を聞いたことがあります。しかし、その考えは大きな間違えだと私は考えます。文房具が多様化している時代、"What's that?""It's a mechanical pencil.""Is it?" こんな会話は、普通に成り立つと思います。しかし、この教科書を使って学習してきた生徒は、1・2人称と3人称を別々に習っているためか、3人称単数の人称代名詞の主格の中にitがあるという認識が薄く、「this」「that」「it」の使い分けも、できないことが多いのです。「教科書の問題ではない」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、小学校での英語教育の進み具合や、先生方の指導力によっても違ってくると思いますが、私の市においては、この教科書はとても使いにくいものだと、つくづく感じてきました。

 そんなわけで、4年に一度の教科書の選定のタイミングで、市の教育委員会や英語教育に関心のある人などに、色々働きかけてきました。結論から言うと、何も変わりませんでした。後は、先生方の指導力の向上に期待するしかない状況です。

 詳しくは教科書の選定方法に問題があるのでは?


《余談です》
《 2014年2月13日の読売新聞に次のような記事が掲載されていました。
文部科学省、新設の大学や学部などの運営状況を調べた2013年度の超さ結果を発表し、(大学なのに)必修科目の英語でbe動詞の使い方などを教える授業が行われており、大学教育にふさわしい水準に改めるよう、ヤマザキ学園大(東京都)に求めた。」
 この記事を見て、本当に驚きました。わからない学生がいるから、大学はその授業をする必要性に迫られているはずなのに、何を求めているかわかりません。基礎がしっかりしていないところにいくら立派な建物を建てようとしても、すぐに崩れてしまいます。しかし、基礎を確実に補強しておけば、それなりの建物にはなるはずです。大学がこのような対応を取らなければいけないのは、「中学1年の指導法にも問題があるのではないか」という方向に目が向いてくれることを願います。
 中学1年で習う「be動詞」は、簡単そうで、しっかり習わなければ、日本人には大変難しいと思います。しかし、今の中学の授業では、「be動詞」と「一般動詞」の違いの指導が十分でない気がします。特に英会話になった時、そこそこのレベルの学生でも、(学生に限らず大人もですが、)一般動詞とbe動詞の使い分け(特にWH−Question の疑問文の作り方など)がはっきりできていないため、会話がスムーズにできないなど、案外多い事も目にしてきました。教育行政にかかわる方々には、是非この現状について、考えていただきたい思いでいっぱいです。》

   参考:「意外に役立つbe動詞について」


 とても分かりやすく効率的だと思える授業をなさっている先生方も、もちろんいらっしゃいます。しかし、世の中には、色々な教え方があり、今行っている授業より、さらに効率的な教え方があるかもしれません。英語がわからなくなってしまっている生徒に目を向けてください。
わからない生徒がわからなくなった理由は、「教え方に問題があるのでは?」という見方を、していただけないでしょうか。

 
「親に余裕がなく、子供を塾に入れられないから、格差が生まれる」というのは、おかしな話であると思います。公立学校でも、やる気のある生徒ならば、塾に行かなくても大丈夫…そんなレベルの教育が必要ではないでしょうか。評判の良い授業があれば、それをマニュアル化して、分かり易い授業を増やすことはできないのでしょうか。生徒の立場に立って、考えていただきたいのです。


   参考:指導力のある先生とはどういうことか





                    



1中学校の英語教育について

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