1)-2 英語には主語と動詞が必ず必要! 戻る
 ー英語と日本語の根本的な違いとは?ー
 
              《2021年1月24日 改訂》

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@英語には必ず主語が必要

Aすべての主語を人称代名詞に置き換える必要あり
 (単数)I,you,he,she,it  (複数)we,you,they

B英語では主語のすぐ後が動詞が来る

C
英語の動詞は2種類:《be動詞》と《一般動詞》

 現在進行形の場合
   

@英語には必ず主語(S=subject)が必要
(例)「サッカー好きですか?」

これを、英語に直すと、どうなるでしょう。
 "Do you like soccer?"

中学1年レベルの英語ですし、「こんなの簡単!」と、すぐ答えられるかもしれません。でも、日本語の質問には、「あなたは」はなかったのに、英語に直す時は、「you/あなたは」という、主語を加えなければ相手に通じません。
そこで、英文を日本語に直す時、是非やって欲しいのは、以下のように
主語の「あなた」を必ず入れて、直訳することです。

  あなたは、サッカーが好きですか?」

 このように、英語は日本語と違って、必ず主語が必要になります。日本語を英語に訳す時は、「主語を加えた日本語」を考えてから、英文を作るようにするとうまくできます。上の文は簡単ですが、少しむずかしそうな英文を作ったり、英語を話そうとする時は、主語が何かをしっかり考えるくせをつけると、英語の上達が速いです。

応用 中2の範囲の文法・助動詞で出てくる例文←詳しくはここから
  「窓を開けてもいいですか?」
  「窓を開けてくれますか?」
  「窓を開けましょうか?」
この文を英語にする時、すぐに英文が浮かびますか?すぐ英語に直せる人は問題ないのですが、むずかしい人は、まず
「主語が何か」を考えてください。英文を作りやすくなると思います。

余談因みに、私は、英語を話すようになってから、意見を述べる際に、I (私は)という主語から話し始めるので、日本語で話す時よりも、はっきり自分の意見が言えるようになった気がします。



Aすべての主語(S)を人称代名詞に置き換える必要あり
  (単数)I,you,he,she,it (複数)we,you,they

 ↑この法則を理解できず、早い段階から英語がわからなくなってしまう生徒が少なくありません。実は、人称代名詞への変換は、すぐ理解できる子とできない子の差が大きいのです。これは、頭が良いとか悪いとか、全く関係ありません。
学校では、「簡単だから練習する必要がない」という考えなのか、時間の都合のせいか、あまり練習しないので、つまづいてしまう生徒がいて気の毒です。練習すれば誰でもできるようになるものなので、何度も声に出して、練習して欲しいと思います。
(例)「私の母は教師で、音楽が好きです。」

自分のお母さんをこのように紹介したい時、英語では以下のようになります。
 "My mother is a teacher. She likes music."

上の英文を日本語に直訳すると、
 「
私の母は教師です。彼女は、音楽が好きです。」

…中学1年生レベルの英文法ですが、主語のMy motherを人称代名詞のShe(彼女は)に置き換える必要があります。日本語では自分のお母さんのことを「彼女は」とはほとんど呼ばないと思いますが、英語ではmy mother をshe に置き換えることができないと、英語で話を進めることがむずかしくなってしまいます。

 「英語が分からない」と塾に来た生徒が、この章に書いたことを教えただけで、見違えるように、できるようになることがしばしばありました。人称代名詞が苦手な人は、次の章の主語についてに詳しく書いているのでご覧ください。簡単なところをしっかり復習できると、英語の理解が進むと思います。がんばりましょう!



B英語では(肯定文の場合)
 主語(S)のすぐ後に動詞(V=verb)が来る


 日本語と英語の普通の文(肯定文)を比べてみて一番違うのは、
「日本語では、述語が文の一番最後に来る」のに対し、
「英語では、主語のすぐ後に動詞が来る」ということです。
 そして、
「日本語の述語と英語の動詞は全く別もの」と覚えておいてください。日本語の述語には、動詞・形容詞・形容動詞が含まれますが、英語には形容動詞はなく、形容詞を使う場合にも、必ず動詞を入れなくてはなりません。

(例)「野球が好きです。」

この文では、「好きです」が動詞ですが、英語に直すと、
 "I like baseball."

(例)「その花はきれい!」
この文をそのまま英語にすると、
 "The flower beautiful."
しかし、「beautiful/きれい」は形容詞で、動詞ではないので、動詞が入っていないこの文は間違いです。正しくは、「be動詞のis」を加えて文を作ります。

 
"The flower
is beautiful!"
 
be動詞は日本人には特にむずかしい動詞ですが、意味を「です。ある。いる。なる。」と覚え、be動詞(現在形の場合)が出てきたら、必ず4つのうちのどれかで直訳しておくと、英作文を作る時や英語を話す時に役立ちます。
つまり、この文を直訳すると、

 「その花はきれいです。」

 「です」は日本語的には動詞とは言えませんが、英語では立派な動詞です。そして、この「です」を入れる作業が大事です。詳しくは、次のCの項目をご覧ください

 なお、中学生1〜3年レベルの英文法では、この原則の例外が2つだけあるので、覚えておいてください。

  @命令文 (主語youが省略される)
  AThere is 〜文 (倒置表現になっている文
) 



C英語の動詞(V)は2種類:《be動詞》と《一般動詞》

 英語の動詞は、2種類、be動詞と一般動詞。これを、合言葉のように覚えておいてください。英文法では、この2種類の動詞で、文の作り方が変わってきます。そして、この2種類をしっかり使い分けできれば、英語に自信がついてくると思います。

 一般動詞とは、be動詞と助動詞以外の全ての動詞で、上で説明したBのlikeをはじめ、たくさんあるのですが、考え方は日本語とほぼ同じです。詳しくは、一般動詞の現在形(主語が I, you, we, they の場合)のページで説明しているので、確認したい人はご覧ください。

 日本人にとってやっかいなのは、簡単そうに見えて実はむずかしい、be動詞です。上のBでも触れましたが、
be動詞の意味を、「です、いる、ある、なる」と覚え、必ず訳すようにすると間違えが減ると思います。詳しくは、be動詞の現在形のページで詳しく説明しているので、確認したい人はご覧ください。
 
(例)「私は今忙しい。」 

これを英語で言うと、どうなるでしょう。
 
"I am busy now."

日本語では、「忙しい」という形容詞が述語となりますが、英語は「動詞」を必ず入れなくてはなりません。形容詞と一緒に使われ
be動詞の「です」という意味をしっかり入れて、以下のように直訳するくせをつけておくと、英文を作ったり、英語を話したりする時に、be動詞を入れ忘れることが少なくなります。

 
私は今忙しいです。」

 何度も書きますが、この「です」を入れる作業が大事です。このように訳しておくと、後々、英語の上達に大きく役立ちます。中学生だけでなく、大学受験生にも、たびたび注意しているところです。

 文法的に、日本語の「です」は助動詞で、動詞ではないので、be動詞を動詞と考えることが自体、日本人には特にむずかしいかもしれません。ただ、日本語を通して英語を学ぶなら、やはりbe動詞を「です、ある、いる、なる」のどれかで必ず訳し、「こらが動詞」と考える方が英語の理解が進むと、私は思います。これが、英語ネイティブではないからこそ、私が日本の英語学習者にアドバイスできる重要なところです。

余談
英語ネイティブは、be動詞を、一般動詞と区別せず、特別な文法と考えていない人も多いようです。はスペイン語もやっていましたが、スペイン語にはbe動詞のような動詞が存在します。スペイン語を話す人は、日本語を話す人より、be動詞を理解することがずっと簡単だと思いました。



現在進行形の場合 《気になる人だけ読んでください》 
(例)"I am studying English now."
  「私は今英語を勉強しているところです。」


上の文は中学1年で習う現在進行形の文ですが、この文の動詞は何でしょう?

 実は、この文の構成要素の「動詞」は、意味は残りませんがamというbe動詞になるのです。studyingは現在分詞と呼ばれ、意味は残るのですが、文の構成要素の「動詞」とは考えません。
中学生で、進行形が苦手な生徒が多いのは、動詞と分詞の役割を理解できず、混乱しているように見えます。
1つの文には基本的に動詞は1つしかないのです。
 詳しい説明は、基本5文型 にも書いています。文型では、進行形の場合「be動詞+現在分詞」で、1つの「動詞」と考えます。

「文の構成要素である動詞(V)が何か。」把握できる人とできない人で、英語の理解度は大きく違ってきます。





 日本人は「文法ばかりやっていて英語ができない」と言われることがありますが、私は、実は、
「基本的な文法がわかっていないから日本人は英語ができない」と考えます。
中学生の頃に、主語の概念やbe動詞の意味をしっかり覚えなかった人(あるいは、教わらなかった人)は、高校生や大学生になっても、英語が中途半端で、しっかりした英語を話せないというだけでなく、英語の長文を読むのも苦手な人が多いです。
しかし、ここで説明したような英語の基本がわかってくると、英語はそれほどむずかしくないことが理解でき、英語を得意科目にする生徒が増えました。


 いつも「主語S」と「動詞V」が何かを考えながら、学習して行ってください。きっと、英語が得意になってきますよ!! 
                            


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