ー英語と日本語の根本的な違いとは?ー
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@英語には必ず主語が必要
Aすべての主語を人称代名詞に置き換える必要
(単数)I,you,he,she,it (複数)we,you,they
B英語では主語のすぐ後が動詞が来る
C英語の動詞は2種類:《be動詞》と《一般動詞》
(例)「僕は野球が好きです。」
この文では、「好きです」が動詞ですが、英語に直すと、
"I like baseball."
また、誤解している人も多いのですが、「日本語の述語と英語の動詞は、全く別もの」と覚えておいてください。日本語の述語には、動詞・形容詞・形容動詞が含まれますが、英語では、必ず「動詞」を入れなくてはなりません。そしてこの動詞を変化させたり、助動詞を加えたりすることで、いろいろな文を作ることができるのです。
(例)「その花きれい!」
この文は、「きれい」は形容詞で、動詞がありません。これを、英語に直すと、どうなるでしょう。
"The flower is beautiful!"
動詞はisになります。これを直訳すれば、
「その花はきれいです。」
「です」は日本語的には動詞とは言えませんが、英語では立派な動詞です。そして、この「です」を入れる作業が大事です。詳しくは、次のCをご覧ください。
なお、中学生1〜3年レベルの英文法では、この原則の例外が2つあるので、是非、覚えておいてください。
@命令文 (主語youが省略される)
AThere is 〜文 (倒置表現になっている文)
C英語の動詞(V)は2種類:《be動詞》と《一般動詞》
英語の動詞は、2種類、be動詞と一般動詞。これを、合言葉のように覚えておいてください。英文法では、この2種類の動詞で、文の作り方が変わってきます。ただ、この2種類をしっかり使い分けできれば、英語に自信がついてくると思います。
日本人にとって、be動詞は、簡単そうでかなりむずかしいです。単独で用いられる時の意味を、「です、いる、ある、なる」と覚えると、理解しやすいです。
(例)「私は今忙しい。」
これを英語で言うと、どうなるでしょう。
"I am busy now."
日本語では、「忙しい」という形容詞が述語となりますが、英語は「動詞」が必ず必要です。しかし、「私は今忙しい」という日本語には、動詞がありません。そこで、
「私は今忙しいです。」
というように、be動詞の「です」という意味をしっかり入れて、直訳するようにします。このように訳しておくと、小さいけれど、とても大切なbe動詞の入れ忘れがなくなります。この「です」を入れる作業が大事です。このように訳しておくと、後々、英語の上達に大きく役立ちます。中学生だけでなく、大学受験生にも、たびたび注意しているところです。
「何だかよくわからない」と思われる方も、いらっしゃると思います。今は、「英語には主語と動詞が必ず必要!」ということを覚えておいてくだされば十分です。次の章の「中学1〜2年の文法」で、詳しく勉強していきましょう。
be動詞の現在形
一般動詞の現在形(主語が I, you, we, they の場合)
(例)"I am studying English now."
「私は今英語を勉強しているところです。」
これは、中学1年で習う現在進行形の文ですが、この文の動詞は何でしょう?
実は、この文の構成要素の「動詞」は、意味は残りませんがamというbe動詞になるのです。studyingは現在分詞と呼ばれ、意味は残るのですが、文の構成要素の「動詞」とは考えないのです。中学生で、進行形が苦手な生徒が多いのは、文の構成要素の「動詞」という概念がなく、be動詞なのか一般動詞のstudyなのか、混乱しているように見えます。
参考: 基本5文型
「文の構成要素である動詞(V)が何か。」把握できる人とできない人で、英語の理解度は大きく違ってきます。
日本人は「文法ばかりやっていて英語ができない」と言われることがありますが、私は、実は、「基本的な文法がわかっていないから日本人は英語ができない」と考えます。中学生の頃に、主語の概念やbe動詞の意味をしっかり覚えなかった人(あるいは、教わらなかった人)は、高校生や大学生になっても、英語が話せないというだけでなく、長文を読むのも苦手なことが多いです。しかし、ここで説明したような英語の特色がわかって来ると、英語はそれほどむずかしくないと思い、英語を得意科目にする生徒が増えました。
いつも「主語S」と「動詞V」が何かを考えながら、学習して行ってください。きっと、英語が得意になってきます。