ここまで、色々な不定詞(to+動詞の原形)を学んできましたが、ここで紹介する原形不定詞は、toをつけず動詞の原形だけで表す不定詞です。原形不定詞をとる動詞は、使役動詞(「~させる」のような意味の動詞)と知覚動詞(「見る・聞く・感じる」などの知覚を表す動詞)、そしてアメリカ英語のhelpです。
①使役動詞 make/have/let
*get O to doとの使い分けも
*have/getの使い方・ SVO+done(過去分詞)
I had my wallet stolen. …正しい?
*have/getの使い方・ SVO+doing(現在分詞)
②知覚動詞 see/hear/feel など
*see+O+do(原形不定詞)とsee+O+doingの違いは?
*hear+O+doingとhear+O+done違いは?
③《米》helpの後
④その他、原形不定詞を使う特別な場合
*「長いS+be動詞+C」の、SVC文のC
*前置詞「~以外に」の意味のbutの後
SVO+原形不定詞は第5文型/SVOC文
YouTube/ジェンの授業より
Causative Verbs/ 使役動詞の文法授業
不定詞を用いた文 ・基本例文 |
和訳 (直訳を基本とします) |
解説など | ||
①使役動詞 make let have 原形不定詞をとる使役動詞はこの3つしかありません。 getも使役の意味で使われることがありますが、こちらはto不定詞をとります。 |
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make+O+動詞の原形 | (無理やり)Oに~させる | |||
let+O+動詞の原形 | Oが~することを許す/許可する | |||
have+O+動詞の原形 | Oに~してもらう (O=人) | |||
get+O+to+動詞の原形 | Oに~してもらう (getは使役動詞ではありませんが、ほぼ同じ意味で使えるので、一緒に覚えましょう) |
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make | ||||
Their teacher made them go outside of the room. | 彼らの先生は彼らを、部屋の外側に行かせました。 (→部屋の外に出された) |
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They made me drink (Sake). | 彼らは私に(無理やりお酒を)飲ませました。 | drink=《自》お酒を飲む(→単独ではお酒を飲む意味です) | ||
↓ ↓ ↓ ↓ | ||||
受動態 | They were made to go outside of the room by their teacher. | 彼らは、彼らの先生によって、部屋の外側に行かされました。 (→部屋の外に出された) |
受け身: makeが受け身になった時、原形不定詞のtoは復活させる! letやhaveは、普通、受け身にしない。 |
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受動態 | I was made to drink (Sake) by them. | 私は、彼らに(無理やりお酒を)飲まされました。 | ||
let | ||||
My father doesn't let me go out at night. | 私の父は、夜間に私を外に出してくれません。 →外出させてくれません。 |
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Let me introduce myself. | 私に、私自身を紹介させてください。 →自己紹介させてください。 |
よく使うフレーズです。 | ||
Please let me know what to do next. | 次に何をするべきか私に教えてください。 | |||
have/get | ||||
I will have him translate the letter. | 私は彼にその手紙を翻訳してもらうつもりです。 | have+O+do ≒get+O+to do =Oに~してもらう |
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I will get him to translate the letter. | ||||
He had his wife mend his shirt. | 彼は彼の奥さんに、彼のシャツを繕ってもらいました。 | |||
He got his wife to mend his shirt. | ||||
I had him carry the chairs out. | 私は彼に、椅子を(外に)運び出してもらいました。 | helpを受け身にして、同じような意味にすることもできますが、この場合の不定詞は、必ずto doの形にする必要があります。 helpの後は? |
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I had him to carry the chairs out. | ||||
I was helped by him to carry the chairs out. | 私は椅子を(外に)運び出すのに、彼によって手伝われました。(→彼に手伝ってもらった) | |||
have/getの使い方 SVO+done(過去分詞) (O=物) |
have+O+done ≒get+O+done =Oを~してもらう *have+O+be+done …これのbe動詞の省略と考えるとわかりやすい? haircut=ヘアカットゥ =(髪の)カット、散髪 過去分詞にするのは、O(目的語)とその後の動詞との関係が、受動態にするべき時です。 《doneの部分は他動詞が入る》 参考:excitingとexcited、使い分けできますか? |
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Can I have this gift wrapped? | このプレゼントを包装してもらえますか。 ←私は、このプレゼントを包装された状態にしてもらえますか? |
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Can I get this gift wrapped? | ||||
I'll have my hair cut tomorrow. | 私は明日、髪を切ってもらうつもりです。 ←私は明日、私の髪を切られた状態にしてもらうつもりです。 |
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=I'll have a haircut tomorrow. | ||||
=I'll get a haircut tomorrow. | ||||
=《略式》I'll cut my hair tomorrow. | ||||
Let's have a picture taken together. | 一緒に写真を撮りましょう。 ←一緒に写真を撮られた状態にしましょう。 |
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≒May I take a picture with you? | (私は)あなたと一緒に写真を撮ってもいいですか? | |||
She had her bag stolen yesterday. | 彼女は昨日、彼女のバッグを盗まれました。 ←彼女は昨日、彼女のバッグを盗まれた状態にしました。 注意を読んでおいてください。 |
have+O+done ≒get+O+done =《被害》Oを~される ←この使い方は実際はあまりしないようです。詳しくは以下へ I had my wallet stolen. …正しい? |
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She got her bag stolen yesterday. | ||||
have/getの使い方・ SVO+doing | have+O+doing ≒get+O+doing =Oを~させる 現在分詞にするのは、O(目的語)が、(能動態文で)その後の動詞の主語の関係になる時です。 参考:excitingとexcited、使い分けできますか? |
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He had his mother crying. | 彼は彼のお母さんを泣かせました。 | |||
He got his mother crying. | ||||
The ice had the car sliding. | 氷は車をスリップさせました。 《意訳》氷で車がスリップしました。 |
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The ice got the car sliding. | ||||
② 知覚動詞 see/hear/feel /look at/listen to watch(見守る)/notice(気づく)/oberve(気付く) |
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see+O+do原形不定詞とsee+O+doing現在分詞の違いは? | ||||
I saw ducks cross the street. | 私はカモ(達)が通りを横切るのを見ました。 | 原形不定詞cross…横切る一部始終を見た。 現在分詞crossing…横切っている瞬間を見た。(途中で引き返した可能性もあり) |
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I saw ducks crossing the street. | 私はカモ(達)が通りを横切っているのを見ました。 | |||
↓ ↓ ↓ ↓ | ||||
受け身 | Ducks were seen to cross the street (by me). | カモ(達)は通りを横切るのを(私によって)見られました。 | 知覚動詞が受け身になった時、原形不定詞のtoは復活させる! 受け身の文が作れる知覚動詞: see, hear, observe |
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受け身 | Ducks were seen crossing the street (by me). | カモ(達)は通りを横切っているのを(私によって)見られました。 | ||
hear | ||||
I heard someone shout in the distace. | 私は、遠くで、誰かが叫ぶのを聞きました。 | |||
I have never heard him speak English. | 私は、彼が英語を話すのを一度も聞いたことがありません。 | |||
To hear you speak English, people might take you for a native speaker. | もし、あなたが話すのを聞けば、人々はあなたを、ネイティブスピーカーと思うかもしれません。 | 仮定法 | ||
hear+O+doing=Oが~しているのが聞える | doingの部分は自動詞と他動詞、どちらも入りうる。 doneの部分は他動詞が入る。 自動詞と他動詞の違いはこちら ←hear your name being calledから、この形になったと考えるとわかりやすい? |
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I heard some dogs barking all night. | 私は、何匹かの犬が一晩中吠えているのが聞えました。 《bark=自動詞》 |
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I heard someone calling my name. | 私は、誰かが私の名前を呼んでいるのを聞えました。 《call=他動詞》 |
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hear+O+done=Oが~されるのが聞える | ||||
Didn't you hear your name called? -No, I didn't. |
あなたは、あなたの名前が呼ばれるのを聞こえなかったのですか。 →名前が呼ばれたの聞こえなかった? -うん、聞こえなかった。《call=他動詞》 |
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observe | ||||
I observed him enter the house. | 私は彼が家に入るのに気付きました。 | observe =オぶザーぶ =~するのに(観察して)気づく |
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受け身 | He was observed to enter the house (by me). | 彼は家に入るのを(私に)気付かれました。 | ||
feel | ||||
I felt my house shake last night. | 私は昨夜、私の家が揺れるのを感じました。 | |||
I felt my interest rise. | 私は(私の)興味がわくのを感じました。 | svo+do svo+doing |
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I felt my interest rising. | 私は(私の)興味がわいてくるのを感じました。 | |||
She felt herserlf torn apart. | 彼女は、彼女自身が引き裂かれるような気がしました。 | sv+oneself+done =自分自身が~されるのを感じる tear-tore-torn =~を引き裂く |
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③helpの後 アメリカ英語では、原形不定詞をとります。イギリス英語では、以前は普通の不定詞だったようですが、今は原形不定詞をとることも多くなっているという話も聞きます。 | ||||
Could you help me move these desks? | (あなたは)私がこれらの机を動かすのを手伝ってくれますか。 | help O + (to) do Oが~するのを手伝う。 各欄の、 上が、原形不定詞をとるアメリカ英語。 下が、普通の不定詞をとる場合。 helpを受け身にする場合、後に続く不定詞は、to doの形になります。 helpの受け身の例文はこちら |
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Could you help me to move these desks? | ||||
He helped change tires. | 彼はタイやを交換するのを手伝いました。 | |||
He helped to change tires. | ||||
The boy helped the old woman cross the street. | その少年が、年配の女性が通りを渡るのを助けました。 (→助けてくれました。) |
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The boy helped the old woman to cross the street. | ||||
④その他、原形不定詞を使う特別な場合 | ||||
「長いS+be動詞+C」の、SVC文のC | ||||
①All you have to do is do your best. | 君は最善を尽くしさえすればよい。 ←あなたがやらなければいけないすべての事はベストを尽くすことです。 |
be動詞の前にdo/didが来る場合、原形不定詞を使うことが多い? *②のthatは関係代名詞で、省略して①のようにするのが普通。 |
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=②All that you have to do is to do your best. | ||||
=③You only have to do your best. | ||||
All you have to do is (to) push the button. | ボタンをおしさえすればよい(後は自動だから)。 ←あなたがやらなければいけないすべての事は、ボタンを押すことです。 |
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All you have done is (to) spoil the whole thing. | あなたがしたことはすべてを台無しにしただけだ。 ←あなたがしてきたすべての事は、すべての事を台無しにすることです。 |
もし、All you are doing is~ならば、be動詞の前にdo/didが来ないので、原形不定詞は使えず、spoilingのみ可能になる。(ジーニアス英和大辞典より) | ||
All you have done is spoiling the whole thing. | ||||
What is more important than anything else is (to) think for yourself. | 何よりも重要なことは、自分自身(独力)で考えることです。 | 「長いS+be動詞+C」の、SVC文のC | ||
前置詞「~以外に」の意味のbutの後 | ||||
①She did nothing but complain. | 彼女は不平ばかり言っていた。 ←彼女は不平を言う以外、何もしませんでした。 |
①と②は原形不定詞のみ可能。 …do/didとの兼ね合い? ①ならdid complain (didは強調)、②ならdo admit (doは強調)。それぞれ、強調のdidやdoを省略したとも考えられる…? |
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②I will do anything but admit it. | 私はそれを認める以外、何でもするつもりです。 →それを認めること以外なら何でもするよ。 |
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③We have no choice but (to) go. | 私達は、行く以外の選択肢はありません。→行くしかない。 |