7章)当サイトの英語を音声で聞く方法 戻る

4) 音声翻訳アプリ・VoiceTra(ボイストラ)
              (2017.12.25現在)

こちらでは、
VoiceTra (ボイストラ)というスマホやタブレット向けの音声翻訳アプリをご紹介します。これは、国立研究開発法人の情報通信研究機構(National Institute of Information and Communications Technology)が開発した、現在31言語に対応したアプリです。2020年東京五輪・パラリンピック向けに総務省消防庁などが救急隊用に開発した「救急ボイストラ」というのがあるのを、2017年12月12日の読売新聞に取り上げられていたことから、少し調べてみたところ発見しました。かなり使い勝手が良い無料アプリで、ご存じなかった方には是非試していただきたいと思い、ここでご紹介します。
 まだ誤訳などもあるので、その場合は是非、上部にある「誤り報告」で通報してください。こうすることで、アプリがさらに使えるものになっていくと思います。


Voice Tra (ボイストラ)の使い方:

 以下は、スマートフォン(ここではAndroid)の画面を張り付けたスクリーンショットです。スマホをお持ちの方は、是非お試しください。

1)まず、アプリを検索して、ダウンロードしましょう。
 こちらからでも…VoiceTra (ボイストラ)




2) 以下、音声翻訳アプリを起動途中の画面です。




3)日本語→英語を選択し、翻訳に挑戦!

 マイクのボタンをタップすると、音声入力画面に移るので、ここで、英語に変換したい日本語を話してみましょう。翻訳させたい文が長文過ぎると語訳されることもあるので、単純な短文を考えた方が無難です。

 ここでは、雨が降り出しそうな状況を想定して、「傘持ってったほうがいいよ。」と言う文を、英文に翻訳させてみます。




↑オレンジ色のマイクの印を軽くタップします。



↑英語に直したい言葉を、日本語で話します。
ここでは、「傘持ってったほうがいいよ。」と、言ってみます。かなりゆっくりでも、しっかり翻訳してくれるので、焦らずにやってみてください。話終しわったら、赤色のマイクを軽くタップします。



4)日本語→英語の翻訳画面結果



 自分の入力した日本語文と翻訳された英文が表示されます。
 
スピーカーマークをタップすると、英文をネイティブの音声で読み上げてくれるので、リスニングやスピーキングの練習にもなりますよ。

 また、
翻訳された英文を、さらに日本語に翻訳した文も、見ることができるので、英文が誤訳されているかどうかも、確認できます。これは、すごく大事な機能です。


5)英語→日本語の翻訳に挑戦

 英語で発声した言葉が、どのように日本語に翻訳されるかも、試してみましょう。




↑まず、Englishをタップします。英文を言ってみる準備ができたら、緑色のマイクを軽く、タップしましょう。




↑ここでは、"Take your umbrella with you."と言ってみます。話し終わったら、赤色のマイクを軽くタップします。言い間違えたら、また挑戦すればよいくらいの軽い気持ちでやってみてください。
自分の英語が通じるか、ある程度確認できるので楽しいです。


6)日本語→英語の翻訳画面結果



 「入力結果/翻訳結果/日本語翻訳の意味を示した英文」が表示されます。
 ここでは、「持って行って」と言ったのですが、「持って行ってください」と丁寧な日本語に翻訳されたので、日本語の翻訳の意味を示した英文には"Please"が付け加えられています。このようなニュアンスの違いを確認できるのが、このアプリの良い点です。



7)日本語→英語と英語→日本語


 「咳がとまらない」「咳がしつこく続く」。同じような意味の言葉が、どのように英訳されるか、確認もできます。



 「咳が止まりません。」と意訳されていますが、直訳だと、「私は咳を止めることができません。」という翻訳になりました。ちょっと、翻訳結果がしっくりこなかったので、「しつこい(psrsistent)」を使った英文を作ろうと思い、「English→日本語」の画面に切り替え、「私の咳はしつこいです」という日本語を直訳した英文 "My coughing is persistant."と言ってみました。この英文で通じるのか?結果は、どうなったかと言うと…



 「咳が続いています」に対応する英文は、"I have persistent coughs."と出てきました。
 このアプリでは、
日本語っぽい英文を、英語らしい英文に直したい時にも使える点が便利です。

 因みに、"Take your umbrella."と入れると、翻訳は、「傘を持って行ってください」になりますが、翻訳結果を英文にすると、"Take your umbrella with you."と、正しい英文が出てきます。超優れものです。

 「いらっしゃいませ」は、"May I help you?"と翻訳されますが、この英文の意味は、「何かお困りでしょうか(直訳=私はあなたを助けても良いですか)」と、わかるようになっています。 参考:"May I help you?"の訳し方




ボイストラの機能をうまく使うと、自分で英語を話す練習もでき、英会話力向上にとても役立ちます。簡単な英文をすらすら言えるようになると、英語を話す力がどんどんついてくるからです。IT技術は本当にすごい。

 優れた翻訳アプリができれば、英語を学ぶ必要がなくなると思われる方もいると思いますが、それは早計でしょう。長文の翻訳となると、まだまだ十分ではありませんし、外国人とコミュニケーションを取るのに、翻訳アプリに頼っていては、会話も弾みません。ある程度の英語力がある人にこそ、翻訳アプリは役立つと思います。もちろん「緊急時用」に開発したアプリなど、相当役立つと思いますが…

 是非是非、英語の勉強は続けていってください








「救急用翻訳アプリ導入低調」の記事
  2017.12.12.読売新聞(千葉)


ー要旨ー

 千葉県では、2020年東京五輪・パラリンピックに多数の外国人観光客の来県が予想され、救急現場での外国人への対応を目的とした、多言語翻訳アプリの導入を加速させたい考えである。

 アプリは、総務省消防庁などが救急隊用に開発した「救急ボイストラ」。15言語に対応し、2017年4月に配布が始まったが、導入は県内31消防本部のうち5本部にとどまっている。

 アプリが米グーグルの基本ソフト搭載端末に限られていて、業務用の端末をガラケーにしているところでは導入できない。また、米アップルの端末には対応していない。さらに、外国人観光客数などの地域事情にも違いがあるなど、原因は考えられているようだが、千葉県防災危機管理部は、「活用状況を把握し、導入を促していきたい」としている。