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5)強調構文

強調構文を習うのは、ふつう高校以降になると思うので、必要な人、興味のある人だけ、ご覧ください。
《強調構文とは?》
It+ is/was + 「強調したい語句」 + that

《現在形/is  ~するのは「強調したい語句」だ。

《過去形/was ~したのは「強調したい語句」だ。

強調したい語句が「名詞の」の場合は、thatのかわりにwhoを用いてもよいです。

強調したい語句が「名詞の
」の場合は、thatのかわりにwhichを用いてもよいです。

強調構文でbe動詞とthatの間に入れて強調できるのは、「名詞、名詞句、名詞節、副詞、副詞句、副詞節」で、形容詞だけを強調することはできません。(形容詞ならばitは形式主語)
強調構文では、「It is/was that」を取ってしまっても、大体、意味が通じます
が、形式主語だと、意味は通じません。
 例: It is important that we understand each other.
   (it=形式主語/私達がお互い理解する事は重要です。)


強調構文は、文の作り方はとても単純で、「こういう形で強調するんだ」ということさえ覚えていれば、簡単です。問題なのは、強調構文の存在を忘れていると、長文読解などで、意味が全くわからなくなってしまうことがあるということです。なぜなら、itやthatなどを使う構文は色々あり、それらと混同してしまう可能性があるからです。それで、苦手な人も多い気がします。

 参考: 形式主語となるit  4種類の関係代名詞のまとめ・解説

 以下のように、ふつうの文を、自分で強調構文に書き換えてみると、かなり理解でき、自信がつくと思います。挑戦してみてください。

  基本例文  和訳
(直訳を基本とします) 
 
強調する
語句/解説
 
  以下の文で、それぞれの語句を強調して、文を作ってみましょう!
 
I met her for the first time in Osaka last winter.  
 =私は去年の冬、大阪で初めて彼女に会いました。

語句は以下のように切り、"It was 「強調したい語句」 that~" の形で、文章を作ってみましょう。
 I/ met/ her/ for the first time/ in Osaka/ last winter.

It was I that met her for the first time in Osaka last winter.

=It was I who met her for the first time in Osaka last winter.

=It was me that met~

=It was me who met~
去年の冬、大阪で初めて彼女に会ったのは私でした。 I

強調するものが代名詞の場合、主格/Iが原則ですが、目的格/meを使うことも多いです。
また、「人」なので、thatをwhoに置き換えることもできます。
It was her that I met for the first time in Osaka last winter. 去年の冬、大阪で初めて私が会ったのは、彼女でした。 her
It was for the fist time that I met her in Osaka last winter. 去年の冬、大阪で私が彼女に会ったのは、初めて(のこと)でした。 for the first time
It was in Osaka that I met her for the first time last winter. 私が去年の冬、初めて彼女に会ったのは、大阪(で)でした。 in Osaka
It was last winter that I met her for the first time in Osaka.

It was last winter I met her for the first time in Osaka.
私が大阪で初めて彼女に会ったのは、去年の冬でした。 last winter

口語では、thatを省略することもあります。
  下の文のthe weather を強調する文を作ってみましょう!
 
The weather caused all the trouble.
  =天気がすべての混乱を引き起こしました
  It was the weather that caused all the trouble.

=It was the weather which caused all the trouble.
全ての混乱を引き起こしたのは天気でした。   強調するものが「人ではない物」なので、thatをwhichに置き換えることもできます。
  下の文のin August を強調する文と、その疑問文と否定文を作ってみましょう!
 
The festival is held in August in this village.
  =祭りは、この村では、8月に開かれています。

It is in August that the festival is held in this village. この村で祭りが開かれるのは、8月です。 *強調構文の疑問文も否定文も、be動詞の法則に従えば良いだけです。  

Is it in August that the festival is held in this village? この村で祭りが開かれるのは、8月ですか。

It isn't in August that the festival is held in this village. この村で祭りが開かれるのは、8月ではありません。
   強調するものが、節の場合
It is not until we lose it that we realize the the value of health. 私たちが健康の価値を認識するのは、私達がそれを失うまでありません。
→それを失って初めてである。
 
  It is becuase pandas look cute that we love them so much. 私達がパンダをものすごく好きなのは、パンダがかわいく見えるからです。
→見かけが可愛いからだ。
 
  It is not what he has but what he is that makes him so popular. 彼をそれほど人気(者)にしているのは、彼が持っている物ではなく、彼が(そう)あるのことです。
→彼がそんなに人気があるのは、彼がお金持ちだからではなく、人柄のせいなんです。 
 
It is what he is that makes him so pupular(, not what he has).  
    強調するものが、疑問詞の場合
Who was it that invented the telephone? 電話を発明したのは、いったい誰だったっけ? Who invented the telephone?