Makki's　トヨタ燃料電池車の特許開放　英文ニュース記事

By Yukinobu Sakamoto / Yomiuri Shimbun Staff Writer LAS VEGAS —
Toyota Motor Corp. announced in Las Vegas on Monday it will offer about 5,680 patents related to its fuel cell vehicle (FCV) technologies free of charge, even to rival companies.
*patent=ﾊﾟﾃﾝﾄｩ=特許　
*fuel cell vehicle=燃料電池車

Toyota will open up the patents that it holds worldwide to encourage more companies to make FCVs more popular.

The car company made the unprecedented decision saying it is difficult for it to promote FCVs on its own.
*unprecedented=ｱﾝﾌﾟﾚｽｨﾃﾞﾝﾃｨｯﾄﾞｩ=先例のない　
*on one's own=単独で（alone), 独力で（by oneself)

Except for certain parts of the patents, they will be offered free of charge by the end of 2020. With this measure, Toyota aims to have 10,000 FCVs on the roads worldwide by then.

Toyota put its first FCV model, Mirai, on sale in Japan in December.

To promote FCVs, hydrogen refueling stations need to be constructed, along with other measures.
*hydrogen refueling station=水素ステーション、水素スタンド（←水素の燃料を補給するステーション）

Toyota decided it was essential to encourage other automakers to enter the FCV production business and also to obtain cooperation from energy companies.

Industry sources said it is the first time for Toyota to offer its patents to others free of charge. Though Toyota has offered patents related to the development of other eco-friendly cars in exchange for money, the automaker will change the business policy.

The Mirai cars will be released in the United States in October this year, and Toyota expects to sell 3,000 units of the model by the end of 2017.

Ahead of Tuesday’s opening of the International Consumer Electronics Show in Las Vegas, Bob Carter, senior vice president of Toyota’s North American unit, told reporters Monday that Toyota believes priority should be placed on encouraging rival automakers to manufacture FCVs.

Among the royalty-free patents, about 5,320 are related to fuel cells, about 290 are related to hydrogen tanks and about 70 are related to hydrogen stations.

Most of the patents are scheduled to be offered for free by the end of 2020. Those related to hydrogen stations will be offered for free for an indefinite period, as construction of the facilities has been remarkably delayed.

トヨタ「５０年後見据え」…燃料電池車の特許開放

水素スタンド普及狙い

　トヨタ自動車は、水素で走る燃料電池車（ＦＣＶ）の普及に向け、世界で保有するＦＣＶ関連の特許約５６８０件を全て無償提供する。

　水素ステーションを含めた世界的な普及には１社だけの努力では限界があるとして、ライバルメーカーの参入を促す異例の決断となった。

　豊田章男社長は６日、東京都内で記者団に「（水素社会は）トヨタ１社ではできない。（技術を）囲い込むのではなく、この後５０年を見据えた判断だ」と語った。

　トヨタは２０１４年１２月、ＦＣＶ「ＭＩＲＡＩ（ミライ）」を世界に先駆けて日本で一般発売した。単独で保有する特許は、燃料電池関連が約５３２０件、高圧水素タンク関連が約２９０件、水素ステーション関連が約７０件。無償提供の期限は２０年までの予定だが、公共性の高い水素ステーション関連は無期限とする。

　トヨタはこれまで、ハイブリッド関連の特許をマツダや富士重工業などに有償で提供してきたが、無償提供は初めてだ。ただ、グループ企業などと共同保有する特許約１５７０件は無償提供の対象外としている。

　トヨタが無償提供に踏み切るのは、参入メーカーを増やすことで水素ステーションの整備を促すのが最大の理由だ。街中を走るＦＣＶが増える見通しになれば、エネルギー会社も水素ステーションを整備しやすくなり、トヨタもＦＣＶの販売を伸ばせる環境が整うからだ。

　カリフォルニア州は自動車大手に対し、排ガスを出さない車を一定の割合、販売するように義務づけている。規制は１７年から強化されるが、守れなければエコカーで高めてきたトヨタのブランドイメージが傷つく。トヨタは排ガスを出さないタイプのうち、電気自動車（ＥＶ）を量産しておらず、ＦＣＶの販売を増やす必要がある。

　エコカーの特許では、米ＥＶメーカーのテスラ・モーターズもＥＶ関連の特許を無償提供している。

　ＦＣＶは燃料の水素が扱いにくいなど、より高い生産技術が求められる。トヨタによる特許の無償提供が、他社の開発促進につながるかどうか注目される。（山本照明）

トヨタ、「ミライ」特許を競合他社に無償提供

　１社だけの努力では普及は難しいとして異例の特許開放に踏み切る。一部を除き、２０２０年までの期限付きとして、それまでに世界で１万台の普及を目指す。

　トヨタは１４年１２月、ＦＣＶ「ＭＩＲＡＩ（ミライ）」を世界に先駆けて日本で一般発売した。ＦＣＶの普及には水素ステーションなどの整備も必要で、ライバルの他の自動車メーカーに参入を促すと同時に、エネルギー会社に協力してもらうことが不可欠と判断した。

　トヨタが特許を無償提供するのは初めてという。エコカー開発で有償で特許を提供したことはあるが、こうした方針を転換する。

　ミライは、１５年１０月から米国での発売も予定しており、１７年までに３０００台の売り上げを見込む。米ラスベガスで６日開幕する「国際家電ショー」を前に、北米トヨタのボブ・カーター上級副社長は５日、「普及のために競合他社にも（ＦＣＶを）作ってもらうことを優先すべきだと考えた」と記者団に述べた。

　特許の内訳は、燃料電池関連が約５３２０件、水素タンク関連が約２９０件、水素ステーション関連が約７０件。無償提供の期限は、２０年までの予定。整備の遅れが目立つ水素ステーション関連は無期限とする。

　◆燃料電池車　空気中の酸素と、燃料として積み込んでおいた水素を反応させて電気を起こし、モーターを回して走る車。排ガスも出さない「究極のエコカー」と言われる。トヨタが発売した４人乗りセダン「ミライ」は国の補助金を使えば５２０万円程度で購入可能。